シーズン終了、お疲れ様でした。
この先はポストシーズンをいち野球好きとして過ごすことになります。優勝を目指した今季、まだ難しいんだろうなと冷静に思う頭の片隅にはどこか本気で優勝を期待している自分もいました。
あの連敗がなければと思わなくもないですが、連敗から抜け出すことができなかったのもチームとしての実力に他なりません。
ひとつの理想的な勝ち方に心を踊らせる日もあれば、苛立ちを禁じ得ない日もありました。
理由は2つ。
分からないから苛立つことと、理解できるからこそ苛立つことです。
1つ目、分からなくて苛立ったのが、攻撃の采配に関して。
先に申し上げますが、新庄監督のことは人間としては大好きです。あと、人間として好きだから言動や采配も含めて全てを許容するような「是」と、受け入れられないからと全てを拒絶するような「非」の二択で論じてファンを分断するような論調は大嫌いです。思考が雑なんだもの。
という前提で、采配に関して苛立った理由です。
思うに定石というのは、今まで多くの人が試行錯誤してきた結果、成功する確率の高かったものを言うのだと思います。
ただし中には、根拠が明確でなかったり、何となく慣習化されただけのものもあるでしょう。
職場でもありますよね。誰が決めたかよくわからないような、時には不利益を生むようなものでも「今までずっとそうだったから」という理由で継続されているような謎ルール。
対して奇策というのは、正面から打っても成功率の低いものです。あくまで定石の隙をついたときに奇策は成功するのであって、正面から打って成功する策ならそれは奇策ではなく、とっくに定石と呼ばれる策になっているでしょう。
つまり奇策を成功させるには、定石が定石である理由を学び知った上で、その間隙を突くことが必要になります。もしくは、その奇策のための尖った駒を用意するですとか。
わたしは、監督は賢い方である以上に、思考の柔軟な方だと思っています。
その柔軟な思考をもって、定石の100%ではない部分を見つけ出し、その隙をつくような奇策、決まってみれば「なるほどな」と思うような策なら苛立ちはしなかったでしょう。
例え失敗しても、なぜ今その策だったのかと理解できれば眉を潜めることもなかったでしょう。
わたしの拙い野球知識では、監督の采配の意図を理解できない、わからないことがお多くありました。
分からないで見ていると、ただ単に定石というものに抗いたかっただけなのかなとか、勉強不足なのかなとか、そんな風に思ってしまいます。
「定石に抗いたいだけ」の奇策なんて、「今までずっとそうだったから」続けられているだけの慣習よりも愚かです。反抗期じゃないんですから……。
また、稀に監督の口から出る言葉で、「あれ、それ野球規則に書いてあるんだけどな……」なんて思うこともあり、策に関しても勉強不足なのかなと感じてしまうこともありました。
野球は確率のスポーツなのですから、定石にしろ奇策にしろ、そのタイミングにおいての状況把握を把握した上で活かされたり殺されたりするんですよね。
例えば膠着した状況を打破するために、多少確率の低いような策でも打ってみる、なんてこともあるでしょうし。
栗山前監督においては、勝っても負けてもその辺りで納得できることが多かったので、采配に納得を求める癖がついているのかもしれません。
ただ、どんな策であれ選手に意図を説明できるようでなければ、選手が安心して力を出せるようにはならないと思いますよ。ファンが理解できないと外野から文句を言うのなんかどうでもいいですが、選手には意図を説明できるような攻撃采配をお願いしたいところです。
もう一点、理解できるからこそ苛立ったのが投手継投に関してです。
推測になりますが、
①建山コーチは投手陣を明確に「勝ちパターン」や「負けパターン」として分けたくなかったのかな?
②継投は、試合終了から逆算して考えていたのかな。
・・・という。
結果、中盤のまだ試合展開が定まっていないときに、いわゆる「勝ちパターン」ではない、結果を計算できない投手が出てくる、そして打たれてしまう、ということが何度も何度もありました。大差がついてしまった終盤で、本来なら勝ち継投と言われる投手が出てくる場面も。シーズン序盤においては、先発投手を引っ張りすぎて打ち込まれるということも何回か見受けられました。
重ね重ね、推測です。
リリーバー出身である建山コーチは、リリーバーの負担軽減を重視していることでしょう。
クローザーの精神的負担がとても大きいように、試合を〆ることの大変さを知っているからこそ、終盤のイニングのために良い投手を温存していたのでしょう。シーズンを通してリリーバーを「持たせる」ために、序盤は先発投手を引っ張ったのでしょう。
勝ちパターンや負けパターンという風に分類してしまうと、「負けパターン」の投手たちの心の健康を保てないと考えたのか。
建山コーチ、間違っていたらごめんなさい。
わたしは投手継投を見ていてそう感じましたし、そういう理由での今季の継投なら、理解できます。
理解できるけれど、間違っていると思う。
ボスの采配に関してと同じです。「勝ちパターン」と「敗戦処理」という言葉があるのにはそれなりの理由があってのこと。「延長は良い投手からが原則」だってそうです。
負けている試合展開で好投を続けることでベンチの信頼を得、勝ちパターンに昇格するというのはきちんとしたモチベーションになる道ではないでしょうか。(マリーンズに移籍した西村投手なんてまさしく)
リリーバーのために先発投手を引っ張るのもわかります。でも、投手がマウンドでもうどうしようもない状態になってしまっているのに投手コーチすらも助けてくれない状況というのは、メンタルの心配をしてしまいますよ。
中盤の試合展開が揺れている時には、計算の出来る投手を出しましょう。計算のできる投手が作った流れに、まだ計算しきれない投手を乗せてあげましょうよ。
……と、何度も何度も思った今期でした。
チーム防御率は素晴らしいので、あとはそこを試合の流れやチームとしての勝利にどうやってつなげていくかということですね。
投手継投は、野手へのメッセージでもあると思いますよ。
もちろん、建山さんのことは大好きです。WBCの時は、継投に苛立ちを感じることがなくて本当に助かりました。あと、わたし多分、個別に認識されてる気がする、、、笑(←トークショーの時に、スコアブックの話で、ガオラによく映る方ですねって言われたw)
ファイターズにチームとして足りないものは、まだまだたくさんあると思います。
今季の成長は著しいものがありますが、そう簡単に優勝できるほどパ・リーグは甘くないはず。
チームとして足りないものも、噛み合わせなくちゃならないものもたくさんありますから、どうぞ充実のオフを過ごして下さいますよう。
エスコンでの秋キャンプ、楽しみ!
↓今年は資格学習で全然現地できなかったな~
花火大会の日は現地!
なんと、TERUさんのファーストピッチというご褒美つき!💕