球春明けまして初更新になります。
突然ですが、この記事にアクセスして下さった、画面の向こうの皆さま。
あなたにとって、「エース」と言ったら誰ですか?
これは、何とも世代や好きな球団、野球観の表れる質問だと思います。
昨日、MLBワールドシリーズということで、韓国でドジャースとパドレスの開幕戦が行われて大いに盛り上がりましたね。
かく言うわたしも中継をつけ、お祭り気分で試合を眺めていました。
うん、「眺めていた」んです。どちらを応援するでもなく、特定の誰か一人に肩入れをするわけでもなく。
3回の表、ダルビッシュ投手から2回目の対戦で大谷選手がヒットを打ったのを皮切りに、ドジャースは満塁のチャンス、つまりダルビッシュ投手は2死満塁のピンチを作るも……5番のマックス・マンシー選手から三振を奪い、そして、吠えましたよね。
Yu Darvish is HYPED UP 😤#SeoulSeries pic.twitter.com/jynpSXAwmx
— MLB (@MLB) 2024年3月20日
相変わらずカッコいいなあ、って思ったんですが……。
その裏にパドレスが1点を先制した時、思い出したんです。
ファイターズ時代にこうやってダルビッシュ投手が3アウト目を取って、吠えたあとって、よく……点数が入ったな、って。
カッコイイのは顔だけじゃなかった、その立ち姿、投手としての所作の全てがこの人はカッコイイんだったわ、って。
球数制限があろうが、キャリアが後半に差し掛かっていようが、わたしにとって「エース」はダルビッシュ有です。
他のスポーツでは点取り屋が名乗る「エース」の肩書を、野球では守備側代表の投手が背負うのですから、野球は守るスポーツです。
と、いうことに気付けたのは、ダルビッシュ投手の「0ー1で敗けるなら、自分がその1点を取られなきゃいい」という言葉を聞いたからです。
チームが連敗してても、その連敗を止めてくれるのがエースです。
ピンチを作っても、仮に失点しても、ひたすらに守りながらその投球で、声で、姿で、味方を鼓舞するのがエースです。
そんなことを思い出してしまったら、「眺めていただけ」のMLB中継を見ながら泣いてしまいました。
感情がぐらぐらと動いたから、というだけでなく、「思い出した」ということは「忘れていた」から。
わたしは、わたしにとっての「エースとは」を、忘れていたんだ・・・。
近年のファイターズのエースは、上沢直之だと思っていました。
それは、ここ数年の低迷が続く中、上沢投手がよく連敗をとめてくれていたイメージがあったからです。
投手がピンチを抑えて吠える姿って、カッコイイですよね。
よく、上沢投手の咆哮に、「かっこいぃいいいいいいいいい!」って、なっていました。
きっとわたしはそんな風に思うのも、ダルビッシュ投手が体現するエース像に重ねているからなのでしょう。
「エースとは」に、明確な定義はありません。
何勝すればいいのか? 毎回連敗を止めればいいの?
毎回、援護に恵まれてれば味方を鼓舞してるって言えるの? 抑えたあとでクールにベンチへ戻る投手だってカッコいい!
ただ、1つだけ言うならば、エースはチームを背負うものであるべきですね。
わたしはファイターズの選手たちが大好きなのに、彼らを肯定し、前向きに応援しているつもりだったのに、いつの間にか「エースとは」を感じなくなっていた……
なんか、悲しい。
と、書いた瞬間に伊藤投手のこのコメントを思い出しました。
やっぱり悲しくなかったです。笑
伊藤投手の思う「エース像」は、おそらく、わたしが思うそれと由来の人物を同じくするものです。
きっと、エース像ってやつを感じさせてくれるでしょう。
開幕投手やはやり、その年のそのチームの投手陣の顔であってほしい。
実力が足りないかもしれないから、仏頂面の左のエースにも助けてもらいましょう。
期待していますよ。
ここに、誰か描き足される日は来るんだろうかね。
今季まだ勝率10割のワタクシ。笑